単独登行〜山形の自然満喫日記

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zoom RSS 2013.4.28〜29 障子ヶ岳テント泊

<<   作成日時 : 2013/05/12 02:07  

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久々の単独行。

朝日連峰の中で、一際峻険な美しさを持っている障子ヶ岳(1481.5m)。

実はこれまで、冬季の登頂は一度も達成できていなかった。
最大で、10メートルは超えると思われる積雪と、夏場でも結構きつい峻険なコースに阻まれ、過去3回アタックしたが、いずれも途中撤退(一度は、あまりの積雪に恐ろしくなり、車から降りることさえ出来ずに敗退)した山。
 
今回は、冬季の障子ヶ岳では自己初のテント泊となる。

自分としては朝日連峰で最も美しいと思う障子ヶ岳に、何とかして冬に登ってみたかったのだが、何しろ朝日連峰は、山が深い。
途中で天候悪化に見舞われれば、深く険しい山の中に、何日も閉じこめられてしまう。

4月28日。雨。

午後は回復し、翌日は晴れるという予報だったので登ることにした。
登山口に至る林道は未だ除雪途中のため、除雪終了箇所付近の道路脇に車を置いて、そこから「紫ナデ」というピークを通るコースの登山口に着くまで1時間以上かかった。

ゴールデンウイークというのに、トレースはゼロ。
どうやら今年に入ってから障子ヶ岳に登るのは、自分が最初のようだ。

今日は、朝3時に出発する予定だったのに、起きたのは6時。
夜明け前に山に入るつもりが、9時過ぎの入山となってしまった。

何だか気持ちが乗らない。

…実は今回、自分の気力は、始めから折れかかっていた。
 
家族みんなと和やかに過ごせる休日に、何でわざわざ背を向けて、マイナス7度前後にもなる厳しい雪山の中で、たった一人テントに泊まるのか…。

そうまでして、本当に登りたいのか?

勿論この時期の障子ヶ岳に登るのは、自分の欲求以外の何物でもないのだが、登りたい気持ちと止めてしまいたい気持ちとの葛藤がこれほど強い山行は、初めてだった。

ザックが重い。

除雪途中の林道歩きが長い。

雪が解けた箇所の登山道が、雨で滑る。
 

…何かと理由をつけて下山したくなった。

心身共に、予想以上につらい。
 
冬山テント泊のフル装備はとにかく重く、夏でもきつい障子ヶ岳の急登の中、延々と、行こうか戻ろうかの葛藤が付いて回った。

車を降りて歩き出してから約2時間後。

ついに撤退を決定。

せっかくここまで来たのだから、ザックを下ろし、障子ヶ岳が見える小ピークまで空身で登って帰ろう。

凹んだ気分のまま、空身で15分程登った。

登山道に入ってから初めて、障子ヶ岳の絶景を望むことが出来た。

本当に美しい。

ここで撤退したら絶対後悔することになる。

またしても心に迷いが出てくる。

悶々とした状態で、ザックを置いた地点まで戻り、約20分もの間、座り込んで、引き続き悶々と頭を抱えていた。

ここでそのまま下山したら本当に後悔するだろう。

敗退してもある程度納得出来るよう、もうちょっとすっきりするまで登ってみよう。

そんな気持ちでザックを背負い直し、登った。

必ず登る!!というような気力がある訳ではない。

悩み考えることを止め、只々無心で登っていたら、稜線から見える素晴らしい障子ヶ岳から勇気を貰った。

もう迷う余地は無い。

ついに登りの行程の半分以上を登り、比較的環境が穏やかな、ブナ林の鞍部にテントを張ることにした。

テントの窓から素晴らしい障子ヶ岳の全容が見える。
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マイナス7度前後と思われるが、寒さはそれほど感じない。

テントの窓を開ければ、満天の星空と月明かりに照らされた障子ヶ岳が美しかった。

天気が晴れてはいたものの、テントが裂けそうなくらい凄い暴風が一晩中続いた。

この雄大な山々の中に、人間は自分たった一人。

久々の単独テント泊で、絶景の中、いろいろ想いを巡らせて贅沢な夜を満喫できたら最高なのだが、今回は、そんな余裕は全くなかった。

緊張を和らげようと、干し魚(こまい)を炙ってつまみにし、日本酒、泡盛、ブランデーを温めて飲んだが、結局殆ど眠れなかった。


4月29日、朝5時。


12本爪アイゼンとピッケルを装着し出発。

テントや不要な荷物はザックと共に、テントを張った地点にデポすることにした。

目前に迫る障子ヶ岳、そして雄大な朝日連峰や月山が、朝日に紅く染まり本当に美しい。

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アイゼン、ピッケルを噛ませ、隠れクレバスを避けながらの登りは予想以上に時間がかかった。

朝8時。

出発から約3時間程で山頂に到達。

風は相変わらず強かったが、周囲の山々の素晴らしい絶景を存分に満喫した。

朝日連峰の山々が素晴らしい!!
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登ってきた足跡を振り返る。

遠い尾根ゝに一本、自分の足跡だけが延々と続いている。

折れた心をごまかして、自分でも、今回は、よくここまで来たと思う。
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ここまでの行程は本当にきつかったが、下山はあっという間だった。

約4時間で林道脇の自分の車に到着。

   本当に、いい山登りだった。

アルバムはこちらです。
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
なぜ自分はこんな事をしているんだろう、何も無理をすることはない…私も単独行の時はそんな気持ちにかられることがあります。
重くもやもやとした気持ちをかかえて山に向かったことが多いですね。
だからKaiyaさんの心情も、まるで自分のことのように理解できます。
でも山行を終えて反省はあっても後悔はありませんでした。
Kaiyaさんも最後に書いていますね「本当に、いい山登りだった」と。
それがすべてではないでしょうか。
私は今年の人事異動で以前より平日の休みは取りにくくなりましたが、週末は基本的に休みです。
今年こそはご一緒したいですね。
トラ山
2013/05/13 18:45
トラ山さん
ありがとうございます!!
本当に嬉しいです。
山登りは、自分で納得できるまでやってこそ、後味がいいですね。
年齢的な時期のせいか、それとも久々の単独行のためか、今回は特に精神的に辛かったです。
でも、今回の山行で得たものは大きかったですね。
次回は、今回とても辛いと思ったようなことが、逆に楽しめることになっていそうな気がします。
昨年は私の事情でご迷惑をお掛けしましたが、今年は是非よろしくお願いします。
kaiya
2013/05/16 23:16

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